2018年2月25日付

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スポーツマンシップとは、正々堂々と戦い、勝っても負けてもたたえ合う精神と理解している。25日に閉幕する平昌五輪。スピードスケート女子500メートルで二人のヒロインはまさにスポーツマンシップを体現した▼レース後の氷上。金メダルが決まった小平奈緒選手は銀メダルの李相花選手を抱き寄せた。片や出場レース24連勝で五輪に臨み、片や自国で五輪3連覇が懸かる世界記録保持者。期待を背にした重圧は計り知れない。小平選手は勝利を喜ぶ以上に李選手をいたわるかのよう。涙の李選手も小平選手に応え、笑顔で仲良くリンクを回った▼1936年、ナチス政権下のベルリン五輪。陸上男子走り幅跳びは米国のジェシー・オーエンスと地元のルッツ・ロングの対決となった。予選でファウルを連発し、後がないオーエンスに、ロングは少し手前で踏み切ることを助言。オーエンスは金メダルを獲得し、4冠に輝く。ロングは銀メダルに終わりながらもライバルを祝福した▼ところがロングはヒトラーの不興を買う。ヒトラーにとっては理想的な白人のロングが黒人のオーエンスに手を差し伸べ、敗れた上に握手を求めた行為が大いに不服だったと伝えられる▼スポーツにとどまらずスポーツマンシップは人として目指すところだと思う。ヒトラーになりたくない。ロングでありたい。国を超えた友情を示してくれた小平、李選手の姿を忘れたくない。

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