2018年02月26日付

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大自然の中で自給自足の生活をと、かねてから憧れているという。コメや野菜だけではなく、水は井戸、燃料はまきで調達。電力を自給し「オフグリッド」の生活もしてみたい―。首都圏から南信への移住を考えている40代の男性から、こんな夢を聞かされた▼東京一極集中の是正や地方の活性化を目指す「まち・ひと・しごと創生法」の施行から3年。地方自治体も移住促進に力を入れ、日常生活の中でも都市部からの移住者が増えてきたことを感じることが多くなってきた▼総務省の調査で、人口の少ない地域ほど移住者が増えている実態が明らかになった。2010年からの5年間で都市部からの移住者が増えた地域は、人口2千人以下が35%で最も多かった。移住者たちの田舎への“本物志向”がうかがえる▼人口が少ない自治体ほど移住者への支援策が厚い傾向があることも要因としてあるのだろうが、移住者にとって、人口が少ない方が地域になじみやすいとの話を聞いたことがある。住民らが適度に気に掛けてくれるし、疑問のある地域の決め事にも声を上げやすいという▼もちろん地域ではそれなりの理由があってルールや慣習が受け継がれてきている。ただ、移住者を受け入れる際は地域の決まりを理解してもらうだけでなく、外からの目を生かして見直す機会も設けられないか。結果的に両者の暮らしやすい地域づくりにつながる気がする。

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