利用者減少に直面 茅野国際スケートセンター

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小平奈緒選手(31)=相沢病院=の金メダル獲得に沸く出身地の茅野市。凱旋パレードの開催や「特別市民栄誉賞」の授与などの祝賀イベントが検討される一方で、小平選手を育んだ茅野市運動公園国際スケートセンター(同市玉川)は利用者の減少に直面している。大きく膨らんだスケートへの興味、関心を来季の営業につなぐことができるのか。「市民の理解と協力が不可欠」との指摘もある。

ピーク時の4分の1に
平昌五輪スピードスケート女子500メートルで小平選手が金メダルを獲得した2月18日、国際スケートセンターは今季の営業を終了した。天候に左右される屋外リンクのため、気温が上がると氷を維持する経費が増えることなどを考慮して、閉場は当初からこの日と決まっていた。

市教育委員会スポーツ健康課によると、今年度の利用者数は前年度比7・2%減の3万5815人。14万2321人が利用した1992年のピーク時と比べると、約4分の1にまで減少している。小学校のスケート授業の回数が減少するなど、スケート離れが顕在化しているという。

県スケート連盟史によれば、同市でスケートが始まったのは明治末期。冬の寒さを利用した「田んぼリンク」が普及を支えた。各小学校に校庭リンクや田んぼリンクができ、授業の一環でスケートが盛んに行われたが、温暖化もあって次第に減少し校庭リンクは市内9小学校のうち北山小、金沢小、泉野小の3校のみとなっている。

他方で、400メートルの国際スケートセンターが1989年に開場すると、遠方の施設を利用する不便さが解消されて競技力が向上し、全国大会や国際大会で活躍する選手が数多く育っていく。小平選手もその1人だ。競技団体の組織充実が進み、各種大会も開かれるようになった。

「まず人集め 一番の課題」
同課は、平昌五輪で小平選手が見せた滑りと行動が「世界に茅野市とスケートを印象付けた」とし、「茅野市の『ソウルスポーツ』であるスケートを推進していくことを考えなければいけない。まずは人集めが一番の課題」と語る。人を呼び込む策は、競技団体や同センターの指定管理者などと話し合う考えだ。

市の公共施設等総合管理計画だと、スケートセンターを含む社会教育施設は、利便性の向上や更新の際に複合施設化を検討し、縮減・廃止を含めた施設総量のあり方を見直すとしている。個別施設の方向性は「白紙」だが2021年3月までに定める方針だ。

厳しい運営状況の中、小平選手の人気に期待は高まるが、利用者の増加には選手を支え続ける指導者の確保や「保護者の理解と協力が欠かせない」との指摘もある。

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