太陽光発電目的の農地転用減少 茅野市

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太陽光発電施設の建設を目的にした茅野市内の農地転用は、2015年度が前年度比1件減の55件で、国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)が始まった12年7月以降初めて減少に転じたことが、市農業委員会のまとめで分かった。買い取り価格が下がっていることなどから、16年度はさらに減少するとみている。

農地転用の内訳は、所有者が自ら行うものが14件(前年度比2件減)、土地の売却や貸し借りによるものが41件(同1件増)。合計の面積は約5・5ヘクタール(同1ヘクタール減)、発電出力が約3420キロワット(同1760キロワット減)だった。

1件当たりの発電出力が50キロワット未満の「ミドルソーラー」が主流で、遊休農地に建設されるケースが目立つ。全体件数の半数を湖東、豊平地区が占め、売却や貸し借りによる開発が多い傾向にある。

FITは再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で買い取ることを国が約束する制度。20年間の買い取り期間で収益性が見込めることから、農家の高齢化や担い手不足を背景に、アパート経営のように現金収入が得られる土地利用の選択肢として導入が進んでいる。

一方、太陽光の買い取り価格は年々引き下げられ、市農業委への相談件数も13、14年度に比べて「半分以下に減っている」(事務局)ため、16年度の農地転用の申請件数はさらに減少する見通し。

農業委は、4月施行の改正農業委員会法に基づいて担い手への農地集約を進め、遊休農地の発生防止や農地利用の最適化を図る計画。太陽光の農地転用には景観上の懸念を訴える声もあるため、「隣地の住民とトラブルがないようにやってほしい」とする。市自然エネルギー推進室と情報を共有しながら、生活環境や自然環境に配慮した「節度ある開発」を促していく方針だ。

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