三六災害実話を再現 中川西小4年生が劇上演

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消防団員にふんして三六災害の惨状を伝える中川西小の4年生たち

中川村中川西小学校の4年生27人は、1961(昭和36)年に伊那谷を襲った集中豪雨災害「三六災害」に遭った村の人々の様子を描いた劇を制作し、村内の福祉施設で上演している。災害を体験した高齢者から聞いた話などを元に脚本を作成。建物が浸水する間際まで情報を送り続けた片桐有線放送職員の姿や、山を越えて人命救助に当たった消防団員の実話を再現した内容で、多くのお年寄りが当時を振り返って涙している。

4年生は今年度、総合的な学習の時間で、一人暮らしのお年寄りのグループと交流。おばあさんたちから三六災害の話を聞き、当時の様子も調査した。村誌によると、村内では死者18人、負傷者8人、314戸が流失。甚大な被害を知った児童は「劇にして当時の状況を伝えたい」と希望し、同校で過去に上演した三六災害の演劇の脚本を参考に新たな台本を作り、昨秋から稽古を続けて来た。

片桐有線放送の場面では避難を促す上司に対し、職員が「村の人たちの命を守るため、もう少し放送させて下さい」と嘆願する様子を取り上げた。一方、消防団の場面では道が分断され、多くの被災者が孤立した四徳地区への救助活動に着目し、大量の食料や毛布を背負って陣馬形山を越えた団員の苦労を描いた。

劇はこれまでに計4回上演。5日には村デイサービスセンターいわゆり荘で披露した。劇を見たお年寄りは、家族の家が土砂にのみ込まれた体験などを話して涙を流し、「劇で災害の怖さを伝えてほしい」と願った。

4年生担任の大前千枝教諭は「本校の竹若康雄前教頭が過去の脚本を残してくれたおかげで、さらによい劇ができた」と感謝し、「児童は上演を繰り返すごとに、見る人に伝わるよう意識した表現ができるようになった」と評価。「お年寄りとの交流でも自発的に話しかけるなど、積極的な姿勢が増えてよかった」と成長ぶりをたたえた。

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