SUWAロケット成功 高度3500m到達

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諏訪地方6市町村や信州大学が取り組む「SUWA小型ロケットプロジェクト」は18日、3号機「SRP003-01A」の打ち上げを秋田県能代市の落合海岸で行った。機体は炎を噴き出しながらぐんぐん上昇し、2号機の高度1000メートルを大幅に超える約3500メートルに到達。プロジェクトマネジャーの中山昇・信大工学部准教授は「大成功」と評価した。

機体は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製で、長さ2・05メートル、直径10・2センチ。固体燃料(ポリプロピレン)と液体燃料(亜酸化窒素)の両方を使い、化学反応によって激しく燃焼するハイブリッドロケットエンジンを搭載している。

3号機は到達高度を富士山(3776メートル)と同じ高さとする目標を掲げ、開発に着手。2号機をはるかに上回る推力が必要になることから、新エンジンは安全性も考慮して着火方式を火薬から電気スパークに変更したほか、気化した燃料を渦巻くように流してよく混ざり合うようにする旋回流を導入し、燃焼効率を上げた。

現地ではこの日午前5時にメンバーが集まり、準備を開始。岡谷市のテクノプラザおかやにはパブリックビューイングを設け、インターネット回線を通じて打ち上げの模様を中継した。予定時刻の午前9時の数分前から亜酸化窒素の充填が始まり、予定通り9時ちょうどに着火、勢いよく飛び立った。機体は約25秒後に高度約3500メートルに達し、事前のシミュレーションで予測した到達高度3200メートルを上回った。

その後、パラシュートを開いて降下。計画では海上に落下する予定だったが、地上付近とは異なる上空の風向きのため陸地に戻される形となった。全地球測位システム(GPS)で落下地点を確認し、無事回収した。機体の損傷は少なく、今後、搭載した計測機器を解析し、詳しい分析を進める方針だ。

中山准教授は「定刻に打ち上げられ、高度も3000メートルを超えた」として「大成功」と強調した。今後の取り組みについては「プロジェクトのメンバーと相談して考えたい」と話した。打ち上げを視察した岡谷市の今井竜五市長は「これまでの積み上げが成功につながった。現場に立ち会うことができて良かった」と喜んだ。

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