池上さん「高遠城合戦」作画 伊那市に寄贈

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伊那市に寄贈した「高遠城合戦の図」を解説する池上さん

伊那市日影出身の空間デザイナー、池上典さん(74)=東京都日野市=が、天正10(1582)年に高遠城で武田方と織田方が争った「高遠城合戦の図」を伊那市に寄贈。市がびょうぶに仕立て、29日、同市の高遠町歴史博物館で披露した。

池上さんはこれまでも「高遠城総構図」や「高遠城展景図」「高遠藩内藤家江戸上下屋敷図」を描き、市に寄贈している。高遠城合戦の図は、合戦の様子が文字で伝えられている「信長公記」と「高遠記集成」などの史料を基に、池上さんが作画した。大きさは縦1.5メートル、横4.38メートルで、六曲一隻のびょうぶになってる。全体に高遠城の鳥瞰図が描かれ、1面ごとに合戦前の様子や城に攻め入る織田兵、本丸で防戦する武田兵などが時間経過を追って、臨場感たっぷりに表現されている。

合戦は数で勝る織田方の勝利に終わったが、武田方の勇猛果敢な戦いぶりは高遠町に伝わる「孤軍高遠城」にも歌い継がれている。池上さんは「国内各地にある合戦図は勝利した武将の側から描かれているが、高遠合戦の図は唯一、負けた側からの目線で描かれた合戦の図。事実とは違っているかもしれないが、史実探究の一歩になれば」と期待。寄贈を受けた白鳥孝伊那市長は「また伊那に新しい宝ができた。過去を振り返りながら現在の高遠を楽しんでほしい」と謝辞を述べた。

びょうぶは6月17日まで同博物館で展示する。問い合わせは同博物館(電話0265・94・4444)へ。

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