公立「諏訪東理大」きょう開学

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公立大学法人化した諏訪東京理科大学=茅野市豊平

諏訪東京理科大(茅野市)は1日、公立大学法人化する。諏訪6市町村でつくる一部事務組合「諏訪広域公立大学事務組合」を設立主体とする公立大学法人「公立諏訪東京理科大学」が同日付で発足し、大学設置者として同大を経営する。公立化1期生を迎える入学式が6日、開学記念式典が27日にあり、同大は新たな一歩を踏み出す。

同大は中南信地方唯一の工学系大学。諏訪6市町村や県、経済界が土地と建物を用意し、学校法人東京理科大(東京)が1990年に設置した東京理科大諏訪短大が前身。2002年に4年制化して開学したが、国公立志向や首都圏の私立志向の中で、06年以降は定員割れが続いた。

大学側は15年9月、公立化の検討を茅野市や県などに要望。協議の結果、6市町村による公立化が決まり、17年4月に同組合が発足した。同年11月に文部科学相が大学の設置者変更を、県知事が公立大学法人の設立を認可し、公立化が正式に決定した。

新公立大の建学精神は、東京理科大の「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」。現行の2学部4学科を1学部2学科に再編し、工学部に情報応用工学科と機械電気工学科を設置して、ものづくり、人工知能などの情報通信技術、マネジメントの教育、研究を展開する。入学定員は現在と同じ300人。

大学院や東京理科大への編入制度を継続し、地域連携の総合窓口「地域連携総合センター」を設ける。工学部への一本化や、大学院生を現在の15人から10年間で75人(学部入学者の25%)に増やす計画に伴って研究室が不足するため、21年4月完成を目指して新棟「9号館」を建設する。

公立化最大の効果は、国の財政支援で学費を現行の半額程度に抑制できる点にある。授業料は国立大並みの年53万5800円だ。入試情報によれば、公立化1期生の一般入試(定員208人)の志願者は、前年度より700人余り多い2211人(志願倍率10・63倍)に達した。

文部科学省によると、17年5月現在の公立大は89校(全大学数の11・4%)、学生数は15万3000人(同5・3%)で増加傾向にある。09年以降に私立8校が公立化した。4月に諏訪東京理科大が公立化、長野県立大(長野市)が開学し、県内の大学は国立1校、公立4校、私立5校の計10校となる。

18歳人口が減少する中、学生確保に向けた大学間競争の激化は必至だ。諏訪6市町村はこれまで民間に委ねてきた大学経営に直接乗り出し、若者の地元定着と地域産業の活性化を目指す。

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