2018年4月2日付

LINEで送る
Pocket

汗ばむほどの陽気に桜の枝先がいよいよ赤みを増した。この暖かさを待ちかねていたのだろう。新園児、1年生も待望の春。筆者も今年は春のぬくもりがことさらうれしい▼氷点下の寒さが続いた今冬。毎朝見かけるその人は、街頭で子どもたちを迎えていた。現役時代の愛用品らしいコートを羽織っても寒さはしのぎきれず、鼻頭は真っ赤。凍えて痛む耳をさすり、足踏みをして地面からはい上がる冷たさをこらえながら誘導の旗を振っていた▼その姿を見るにつけ、「耳当てでも差し上げたい」と考えたが、見知らぬ者から突然贈られても不審だろうと思いとどまった。子どもを見守る人を、さらに遠目から見守るというおかしな構図だが、こちらはしゅん巡するばかりで役立たずのまま春を迎え、陰ながらほっとした▼そんな筆者に比して子どもは率直だ。富士見町の小中学生は見守りボランティアにお礼の手紙を書いた。境小の平出純華さんは「今日も頑張るぞという気持ちになれる」といい、中学生の大藪穂野花さんは「話を聞いてもらい元気になれた」と感謝する。守られる安心感だけでなく、心を通わせ合う喜びもある▼新年度を迎えて各地の見守り活動もいよいよ再始動。「晴れの日、雨の日、どんな日も毎日旗持ちをしてくれている。すごい人」と富士見小の窪田歌奈璃さん。見守りの姿に多くを学んでいる子どもの心の声が届くといい。

おすすめ情報

PAGE TOP