雪ない高原に懸念 道路損傷や植物開花に影響

LINEで送る
Pocket

冬期通行止めの解除に向け、県諏訪建設事務所が例年4月初旬にロータリー車を使って除雪作業を行う下諏訪町郊外の県道霧ケ峰東餅屋線(ビーナスライン)は今年、残雪がほとんどなく、3日現在、路面はほぼ乾いた状態となっている。除雪の必要はなさそうだが、維持管理課によると、積雪が少なかった影響で「道路補修が必要な個所は多い」という。県諏訪地域振興局環境課によると、高原の植物の開花にも心配な一面も。

同線は八島高原駐車場から小県郡長和町和田峠(国道142号旧道交点)までの6キロが冬期通行止めになる。今年は20日午前11時から通行止めを解除する。諏訪建設事務所が管理する八島―和田峠(長和町境)の4.7キロで行われる4月初旬の除雪作業は、ロータリー車が路上の雪を路外に向けて豪快に飛ばす。青空を背景にできる白いアーチは山岳道路に春を告げる風物詩だ。昨年は4月5日から作業が始まり、積もっていた約1メートルの雪を除いた。

今年の除雪作業は2日からの予定だったが、雪はなかった。3日は標高1600メートル超の八島高原駐車場周辺も暖かな日差しが降り注いでいた。静岡県賀茂郡南伊豆町から訪れたという老夫婦は乗用車から降りる際に半袖のポロシャツの上に薄手のウインドブレーカーを羽織りながら「山の上は涼しくていいですね」と話していた。

長野地方気象台によると、今年の冬(昨年12月~今年2月)の諏訪の 平均気温は平年よりも0.5度低い氷点下0.6度と低かったが、降雪量は23センチで平年の26%とかなり少なかった。

維持管理課によると、霧ケ峰でも同様の傾向はあったという。積雪が少なく、気温が低いと雪によって路面が覆われず、冷気によって道路の傷みが進む。アスファルト下の土壌の凍結は路面にも悪影響を与える。必要な補修は開通までに間に合わせるが、担当者は「除雪委託費は掛からなかったが、それ以上に補修の費用がかかりそう」と頭を抱えていた。

環境課によると、雪が少なく、気温が低かった影響を強く受けそうなのが、霧ケ峰高原で6月下旬ごろに見頃を迎えるレンゲツツジという。例年は芽が雪で覆われて寒風から守られるが、今年は冷気に直接当たる日が多かった。同課によると、暖冬で春に雪が少ない年はこれまでにもあったが、冬の気温が低く、春に雪がないというケースは珍しいという。「レンゲツツジのほかにも影響を受けそうな植物はある。今後の状況を注意深く見守りたい」と話した。

おすすめ情報

PAGE TOP