諏訪市長就任1年 ”金子カラー”徐々に

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諏訪市長に金子ゆかり氏(57)が就任して5月1日で1年を迎える。「透明度日本一のまち」を目指し、事務事業の点検に市民参加の仕組みを打ち出すなど独自色を出そうと模索する。ただ、中心市街地の将来構想などまちづくりを左右するような施策で方向性を示すのはこれから。行政課題が山積する中、スピード感を求める声も出る。

市長公約の一つで、旧東洋バルヴ諏訪工場跡地、市文化センターなどを含めJR上諏訪駅周辺市街地の将来像を考える有識者の検討会。昨年9月に設置したが、まだ2回の実施にとどまる。

市内の60代の商業関係者は「検討に着手したのは評価するが、市のビジョンを早く出してほしい。共感できる内容なら市民はついていく」。金子市長は方向性を捉えることで二重投資を避けたいとし、「一度に全部はできない。どこから手を付けられるか考える。今年度内に一定のまとめができればいい」とする。

駅舎のあり方も検討会のテーブルに乗る。上層に設ける橋上駅化が費用や工期からみて現実的との見方がある半面、地域発展には国道20号と2カ所で平面交差する踏切をなくす連続立体交差化が必要との声も根強い。多様な意見があり、市街地全体を見据えながら方向性を出すのは容易ではない。

金子市長が常に意識するのが諏訪地域の連携だ。「岡谷市の幸せは諏訪市の幸せ、茅野市の幸せは諏訪市の幸せ」。6市町村の中で人口などを奪い合うのではなく、諏訪圏全体を底上げすることが必要と主張。昨年12月に策定した市の総合戦略には観光や移住など広域で推進する11項目を掲げて必要性を強調する。

「一つの経済圏」として市町村の境なく交流する経済界はおおむね好意的に受け止める。「広域的な取り組みが進みつつあることは評価したい」と諏訪商工会議所の岩波寿亮会頭。諏訪圏の活性化へ県議時代の人脈を生かしてほしいと期待する。

「安全運転」とも評される市政運営。市民からは「就任してまだ1年。大きな施策の判断は簡単にはできない」「人の意見を聞き過ぎる」などさまざま声がある。総合戦略策定に向けた有識者会議では委員から「計画が絵に描いた餅にならないように」との注文も出た。市長として施策の実行力が問われ始める2年目になりそうだ。

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