2018年05月02日付

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今どきの言葉で言えば「大炎上」となった国政は、連休と隣国のニュースに市井の目がそれた隙にほとぼりを冷ましたいところだろうが、あえて取り上げたいセクハラ問題▼性的嫌がらせへの配慮が法に盛られて20年も経つのに事象は当時と変わらない。セクハラは受け手の意識によって是にも非にもなる灰色な部分が多く、喧嘩両成敗とみなされがちだ。そもそもは他者を尊重する気持ちを欠いた人権問題なのに、痴情へ視点がずれて根本の解決になりにくい▼地位を濫用して他者の仕事や人生を阻害する悪意は断固許すまじだが、被害を防ぐ工夫の余地もある。周囲にオープンな環境を作り、危険があれば仲間がかばい合うチームワークが有効だ。加えて嫌がらせを受けた本人がその場で解決する力もほしい▼誠実に接すれば大概は理解を得られるが、かつて筆者も「色でネタを取る」と陰口を浴びた。上司は「そんな奴には『男の武器で勝負しろ』と言い返せ」と破天荒な助言で勇気をくれた。取材先で「ミニスカートで来い」と言われれば、「水着で来るから特ダネを」と笑い飛ばす処し方を、先輩の機知に富んだ姿に学んだ▼20年前には「異性と極力話さない」という極端な自衛に走る人もいたが、周囲の雰囲気がこわばって信頼関係も生まれにくくなる。ここは下心や不快な言動を上手にかわし、時にはね返すしたたかさを磨くのも得策だろう。

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