児童と歩んだ版画の道 諏訪市美術館作品展

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丸茂さんの木版画作品と版画教育の資料を特集展示している諏訪市美術館

丸茂さんの木版画作品と版画教育の資料を特集展示している諏訪市美術館

元教員で、日本板画院院友や信州版画協会無審査など歴任した丸茂長四郎さん(84)=諏訪市湖岸通り1=の木版画展が、諏訪市美術館で開かれている。諏訪地方の風景を中心とした作品26点と、地域の教師や児童と築いた版画教育の資料などを展示している。

丸茂さんは、1951年に岡谷市の田中小学校を皮切りに諏訪郡内の教員を94年まで務めた。52年に岡谷市出身の版画家の故武井武雄さんの版画作品批評会に、同僚の故増沢荘一郎さんと参加し、版画と出会い知識を得た。以後、増沢さんとともに版画教育に熱意を注ぎ、図工教科に版画を取り入れることに尽力。新技法も生み出した。

自身の作品は87年頃から制作を始め、諏訪湖、上川や八ケ岳、かやぶきの家が主なテーマ。各版画展で入賞し、現在は諏訪市版画友の会会員として木版画制作を続けている。

今作品展では、これまで制作した風景画を三つのテーマごとに分け、また御柱祭や旅先の景色、近作の仏像など1色刷りや墨を使った2色刷りした作品を、50センチ×70センチから色紙サイズで展示。現在まで60年近く仲間と交換する版画の年賀状もある。

版画教育コーナーには、黒い紙を使った「一版多色刷り木版画」、「切り取り板紙凸版」での児童作品と版を展示。田中小在職中の56年と57年に全国コンクールの上位に連続入賞した時に、児童が分担して風景画の大作を手がけた「共同制作版画」の手法も紹介している。

これまで数回個展を開いてきた丸茂さん。版画教育にもスポットを当てた企画展は初めてで、「子どもたちと歩んだ版画の道」の副題が付く。「子どもと一緒に、当時の児童の取り組みや作品を見てほしい。大きく変わった諏訪の景色を懐かしく感じてもらえれば」と話していた。

時間は午前9時~午後5時。6月5日まで前期展。後期は、作品を全点入れ替え6月7日から7月24日まで。会期中、5月21日午後2時から丸茂さんによる展示解説など行う。月曜日休館。5月8日まで無休。問い合わせは同館(電話0266・52・1217)へ。

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