渋の湯おかみ辰野さん 日本旅館協会長表彰

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長年にわたりおかみを務め、日本旅館協会の会長表彰を受けた辰野由美子さん

諏訪市湖岸通りの旅館「渋の湯」の3代目おかみ、辰野由美子さん(64)が、日本旅館協会(東京)の会長表彰を受けた。35年にわたり、おかみを務めてきた功績が評価された。諏訪湖温泉旅館組合によると、加盟ホテル・旅館のおかみとして同表彰を受けるのは初。辰野さんは「お客さんや一緒に働いてきた人に助けられた」と感謝の言葉を口にしている。

東京都大田区出身。現在相談役を務める夫の辰野弘さんとの結婚を機に、同旅館で働き始めた。初代おかみ・よしゑさん、2代目の廣子さんから心構えなどを教わった。きっぷがよかったというよしゑさんからは「役者になるんだよ」と助言されたのが忘れられない。一人ひとりの客の思いをくみ取り、おかみが臨機応変に対応することを意識してきた。

3人の子どもを育てながらのおかみ業だった。子育ては放任だったが、周囲の人が子どもを見守ってくれたという。50代半ばでがんを患い、余命宣告されたこともあったが、持ち前の明るさで乗り切った。「いろんな経験が心の肥やしになっている」と前向きだ。

ざっくばらんで飾らない性格。決まりきったマニュアルの対応ではなく、声を掛けてほしいのか、そっとしてほしいのか、様子を見ながら対応することを心掛ける。人が人を呼び、客として訪れてくれることが喜びだ。表彰を受け、「気楽に利用してもらえる旅館でありたい」と気持ちを新たにしている。

表彰は9日に長野市であった日本旅館協会北陸信越支部連合会の代議員総会の席上行われ、県内からは辰野さんを含め6人が会長表彰を受けた。諏訪地域ではほかに、池の平ホテル&リゾーツに長年勤務する伊藤武治さんと湯本元さん=ともに茅野市=が表彰された。

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