マッハ越え目標に SUWAロケットが4年目

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4年目のプロジェクトについて説明する中山昇准教授

諏訪地方6市町村や信州大学が取り組む「SUWA小型ロケットプロジェクト」は12日、4年目のキックオフを岡谷市のテクノプラザおかやで開いた。到達高度を上げるため、ロケットの最高速度を「マッハ(音速)越え」とする新たな目標を掲げ、2年計画で取り組む方針を明らかにした。今年度は4号機の開発を進めるが、3号機での課題を踏まえて安全対策に重点を置き、5号機での目標達成を目指す考えだ。

はじめにプロジェクトマネジャーの中山昇・信大工学部准教授(47)が昨年度の成果を報告。3月に打ち上げた3号機は2号機の高度1000メートルを大幅に上回る3500メートルに到達し、「開発を始めてから3年目で高度3500メートルまで上昇するロケットを作製できたことは、諏訪の技術力の高さを証明することができた」と総括した。

続いて、4年目のプロジェクトを発表。「マッハ越え」とするコンセプトを打ち出し、エンジンは固体燃料と液体燃料の両方を使うハイブリッドロケットエンジンの開発を引き続き推進。気化した燃料を渦巻くように流してよく混ざり合うようにする旋回流の導入により燃焼効率を上げた3号機の成果を踏まえ、こうした技術をさらに向上させていく考えだ。

一方、3号機では落下地点が当初計画の海上から陸上にずれ、安全面で課題を残した。到達高度が伸びたことで地上付近とは異なる上空の風の影響を受けたことが原因とされる。このため、新たに二段パラシュートを導入し、最初に小さなパラシュートを開いて強風エリアを早く降下させ、次に大きなパラシュートを開いて、予測範囲内に安全、確実に落下させる技術の確立を目指す。

中山准教授は「マッハを越えるため、長期の計画を立ててエンジン開発や機体の強度設計など基礎的な研究を進める」と説明。4号機については安全対策など運用面に重点を置き、エンジン性能は3号機をやや上回る程度になる見通しとし、5号機での目標達成に向けて取り組んでいく考えを示した。

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