松くい虫の被害 ドローン抽出木に感染確認

LINEで送る
Pocket

伊那市と信州大学が同市富県で行っている小型無人機ドローンを使って松くい虫の被害状況を調べる実証実験で、上空からのセンサー調査で感染木として抽出された地点に市職員が実際に足を運んで調べたところ、木の状態や周囲の状況などから4地点の40本について感染木と断定した。市は40本を6月中に伐倒駆除する。17日に開いた市松くい虫対策協議会で報告した。ドローンによる被害木抽出の有効性を示し、さらに被害の拡大がないか追跡調査していく考えだ。

先進光学衛星に搭載される高性能センサーと同等の小型装置を載せたドローンを用いる実証実験は、約5ヘクタールの松林で実施。昨年9月にドローンを飛ばして行い、信大山岳科学研究所の加藤正人教授が開発した被害木抽出技術で調べている。

その結果、2167本のうち健全木は1910本で、感染木は151本、枯死木10本、枯損木96本に分類された。

市耕地林務課の職員が今月7日と14日、抽出データを基に現地を調べ、葉の変色や、近くに枯れた木があるなど明らかに周囲とは違う木を感染木として確認。近年見つかっていなかった標高920メートル付近での感染も分かった。白鳥孝市長は協議会で「新しい技術により、今までの目視では分からなかった部分が分かるようになってきている。判断を早めにしながら対応していきたい」と話した。

昨年度、市内の松くい虫被害は2210立方メートルで、過去最高だった前年度に比べて637立方メートル減少した。同課は「気象が影響しているのでは」と分析するが、5年連続で2000立方メートルを上回った。枯損木の処理費は4749万円。危険なエリアの処理が増えたため前年度を317万円上回り、6年連続で増加した。

今年度もアカマツの有効活用も図りながら樹種転換と効果的な伐倒駆除を進め、樹幹注入による被害の未然防止も図る。

おすすめ情報

PAGE TOP