「命をいただく」を学ぶ 長谷中1年生

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くくりわなを自分で体験する長谷中1年生

伊那市長谷中学校1年生(担任・田中祐貴教諭、13人)は今年度から、長谷地域で問題になっているニホンジカによる鳥獣食害の学習をしている。長谷猟友会の小渕幸輝さん(47)=同市長谷溝口=を講師に、有害鳥獣駆除の現状や鹿の生態、「命をいただく覚悟と責任」などを学び、地域食材として駆除した鹿肉を活用する考えだ。24日は駆除に使用するくくりわなの仕組みなどを学んだ。

同校は信州型コミュニティースクールとして、地域住民が積極的に学校教育に協力しており、「生徒たちに命の大切さを学ばせたい」と今回の取り組みが実現した。くくりわなの学習では小渕さんが実際に使用するわなを用意。鹿が直径20センチほどの円形の板を踏み抜くと、板の円周に仕掛けていたワイヤがばねの力で足を締め付ける仕組みを学んだ。生徒たちは自分たちの足でも実験。恐る恐るわなを踏み、ばねの威力を体感していた。

小渕さんによると、長谷地区で昨年駆除した鹿は約600頭で、食肉処理されたのはこのうちの2割ほど。駆除された 鹿のほとんどは埋設処理されているという。同学年は 地域野菜の内藤とうがらしによる地域おこしにも取り組んでおり、これと合わせて鹿肉を活用する。担任の田中教諭は「生徒たちは店で売っているトレーに入った肉しか見たことがない。鹿に限らず、食肉や魚、野菜も同じ。人は命をいただいて生きていることを知ってほしい」と話す。

今後の学習では、生徒たちが学校裏山の獣道にわなの設置場所を決定。小渕さんが設置し、毎日の見回りにも生徒たちが同行する。鹿が掛かった場合には小渕さんが食肉処理を行うが、生徒も見学する予定。

生徒の中山楓さん(12)は「最初は鹿を獲るなんてかわいそうだと思ったが、猟友会の人は被害をなくすために、わなを仕掛けているのだと分かった。せっかく奪った命を無駄にせず、少しでも地域おこしに役立てたい」と話していた。

同校では7月29日、1年生が準備した鹿肉と内藤とうがらしを使い、3年生がオール長谷食材のカレーを調理。長谷の鹿嶺高原でカレーフェス「鹿嶺の頂を極める~鹿嶺高原で辛いカレーを」を開く予定。

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