諏訪湖漁協赤字決算 ワカサギ卵販売できず

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諏訪湖漁業協同組合は25日、通常総代会を諏訪市渋崎の諏訪湖漁協センターで開いた。2017年度(17年2月~18年1月)の決算は、16年7月に発生した魚類大量死の影響で17年春のワカサギ卵の他湖沼への販売ができなかったことから前年度比で売り上げが落ち込み、84万円の赤字決算となった。赤字は07年度以来で10年ぶりだが、武居薫組合長は「赤字幅を膨らませずに済んだ」と胸をなでおろした。

ワカサギ卵の販売は同組合の収入源の柱の一つで、大量死前の16年春は26億7355万粒を採り、他湖沼への販売実績は3704万円で、その年の事業収益の46%を占めていた。17年春の採卵量は大量死と冬場の魚食性鳥類の食害の影響でわずか900万粒と落ち込んだ。他湖沼からの提供や購入でなんとか4億5000万粒を確保し、放流した。

収入減を受け、役員報酬や人件費などを含めた経費削減に努めた他、ワカサギ資源が不十分ながらも回復したことで遊漁券販売が前年度比で伸びたため、赤字幅が抑えられた。

今春の採卵事業は流入河川をさかのぼる成熟した親魚の雌の比率が極端に低く、採卵量は4億3000万粒にとどまったことから2年連続で販売せず、逆に買い入れて9億粒を放流した。同組合長は「当漁協としては今年度も厳しい財務状況となるが、諏訪湖に優先的に放流できたのでワカサギ資源の視点から、遊漁や観光、漁師さんの漁獲にとってみれば安堵できる状況」と話した。

一方で大量死の影響について同組合長は「漁業資源が(ワカサギに)単純化しており、フナやコイの動向は気掛かり。諏訪湖の環境は大きく変わり、過去の経験を覆す状況が起きている。漁業資源をいかにして大切に守っていくかは漁協だけでは限界がある」とし、湖内の貧酸素対策など魚の増殖に向けた環境づくりを湖を管理する県に求めた。

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