松くい虫の薬剤散布、同意地区で 駒ケ根市

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空中散布の方針と勉強会の開催を決めた駒ケ根市松くい虫対策協議会

駒ケ根市松くい虫対策協議会は29日、今年度の初会合を市役所で開いた。委員ら約25人が出席。被害が拡散する同市東伊那区を対象にしたヘリコプターでの薬剤空中散布は、同区の一部住民が市に対し反対署名を含む要望書を提出したことから、今年度は地元が同意する大久保、塩田地区のみで実施する方針を決め、来月の散布前に全住民を対象にした松くい虫対策の勉強会を開く意向を固めた。

松くい虫は、マツノマダラカミキリに寄生するマツノザイセンチュウが松へ移ることで木を枯らす感染症の総称。市は同区の要望を受けて2005年から毎年、薬剤の空中散布や被害樹木の伐倒、くん蒸などの対策を実施している。一方で、今月に入って薬剤による自然環境悪化や人への影響を懸念する住民から空中散布の中止、一時停止の要望書が提出された。

会議では、県や森林管理署の識者から被害の現状や対策を聞いた上で、今年度の空中散布の対応を協議。委員からは「東伊那はマツタケの産地。先祖代々の山を守ってほしい」「県内で空中散布をせずに被害が拡大した地域では、木が枯れて土砂崩れの懸念が出ている」などの意見が上がったほか、「賛成者と反対者が互いに学び理解するリスクコミュニケーションが必要」との意見もあった。

最終的には同区5自治組合のうち、地元の合意がある大久保、塩田で6~7月に空中散布の実施を決め、反対者のいる栗林、伊那耕地は散布をしない。勉強会の日時や場所は今後決める。協議会に出席した東伊那の宮崎豊区長(67)は「区とすれば効果的な対策を期待する。賛否両者が集まる勉強会の開催は望ましい」と話した。

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