2018年06月15日付

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NHKで放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」で主人公たちが登場する時代は昭和の終わりから平成の初めにかけて。当時の流行歌やファッションが見られ、懐かしさを覚える▼この頃と今で大きく変わったのは電話だろう。ピンクの公衆電話の前で、電話をかけるのを躊躇する主人公の姿が映し出された。当時を知る年代にとっては妙に親近感を覚えた。あの頃は携帯電話もなければメールもSNSもない。相手への連絡手段は通常、電話か手紙だった▼当時は誰も不自由だとは思わなかった。貧富の差があってもみんな条件は一緒だった。友人との約束変更の際には駅の掲示板を利用し、それでも会えない場合は、日ごろの行動を振り返り、探し当てる。もしも、すれ違いになっても双方が仕方ないと割り切っていた▼平成時代の最終盤を迎え、今では小中学生からお年寄りまでがスマートフォンや携帯電話を所持し、その場で連絡を取り合う世の中に変遷した。それに伴い、ネット上のいじめや犯罪に巻き込まれる危険性も高まった。便利な時代はある意味で逆に不安がつきまとう▼「いつでも連絡が取れる」という思いが強ければ強いほど、相手の立場で考えて待つことができなくなる。SNSを相手が読んだことを記す「既読」マークがないと不安を覚える若者が多いと聞く。公衆電話全盛期のマナーをもう一度見習う時なのかもしれないと思う。

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