世襲文化しっかり 手斧入れの原さん親子

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冠落としの無事成功を祈って手斧を入れる原さん

冠落としの無事成功を祈って手斧を入れる原さん

建て御柱の始まりに棟梁が行う手斧入れ―。冠落しの神事で先祖代々受け継いできた諏訪市神宮寺の原英充さん(72)と長男の光宏さん(43)が携わり、世襲文化をしっかり守った。二人は、静寂に包まれる中、各柱に斧を振り下ろした。「しっかりとお役目を果たせた」と安堵の表情を浮かべた。

原さん方は手斧入れをする宮大工棟梁の家系。英充さんは高校卒業後に就職して会社勤めになったが、代々家系に伝わる大切な役目を守ろうと、儀式を受け継いだ。

今回で7回目の大役を務めた英充さん。「御柱祭では、それぞれの家が各々の役目を担っている」と責任の重さを語った。

英充さんは16歳のときに父親を亡くし、所作を教わることなく伝統継承と世襲の重責を背負った。長男の光宏さんには早くから経験させようと、1998年に地元の中洲・湖南地区が担当した御柱を振り出しに世襲の流れをつくった。

光宏さんが手斧入れの役目を務めたのは今回で3回目。地元の若連にも早くから加わり、氏子として奉仕にも携わってきた。前回の御柱では計8本のうち、半分の4本を担当し、今回は5本に斧を入れた。

このうち本宮四では、光宏さんが手斧入れをした。家紋入りの装束・素襖をまとい、侍烏帽子を被り、随者として英充さんが見守る中、3回、手斧入れをした。英充さんも隋者として、大総代に御柱に打ち付ける御幣を手渡す役目を担った。

英充さんからの伝統継承への思いを託された光宏さんは「父がやれるうちは2人でやっていく。そして、しっかりと伝統を守り続けたい」と決意した。

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