災害時に的確対応 サン工業がトリアージ訓練

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トリアージ訓練で傷病者を赤や黄色の区域に運び、応急手当をする社員=伊那市のサン工業

金属表面処理などを手掛ける「サン工業」は16日、伊那市西箕輪の本社周辺で災害対応訓練をした。災害や事故で多数の負傷者が出た場合に、傷病の程度を見て搬送や治療の優先順位を決めるトリアージ訓練を初めて実施。応急手当て班の女性社員27人が、中畑内科・消化器科クリニック(同市日影)院長で産業医の中畑英樹さんの助言を受けながら、判定の手順や連携体制を確認した。

製造業企業でのトリアージ訓練について、上伊那大規模災害対策委員会の委員長でもある中畑さんは「上伊那ではもちろん、県内でも先駆的ではないか」としている。

傷病者役には転落して胸の痛みを訴える人から、安全靴の上から化学薬品を浴びた熱傷や、長時間両足を挟まれたクラッシュ症候群が疑われる人までおり、班員は一人ひとりに声を掛けて意識や呼吸を確かめると、歩行の可否も見て重症度を判断。赤、黄、緑のタグを付けて各エリアに搬送し、応急手当てをした。

約150人の従業員を抱える同社では、中畑さんからの薦めもあってトリアージ訓練の実施を決め、事前学習もしてきた。薬品や電気に起因する事故のほか、川上健夫社長は「各地で大災害が起きている」とも強調し「備えあれば憂いなし。訓練を積み重ねて非常時に的確な対応ができるようにしたい」と話した。

中畑さんは「災害時は自助と共助が重要になる。自力でトリアージができるだけで全然違ってくる」と指摘。「多くの中小企業にこうした備えが広がってほしい」と願っていた。

災害対応訓練は毎年行っており、この日も情報収集や避難所設営、放水といった各種訓練に取り組んだ。

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