ゴンベエワールド矢野さん 栄村で公演へ

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2011年の栄村での公演を写真で振り返り、28、29日の公演を待ちわびる矢野さん

伊那市を拠点に活動する「風船遊劇団ゴンベエワールド」を主宰する「ゴンベエ」こと矢野正貴さん=西町=は28、29の両日、2011年の県北部地震後に交流を深めた被災地の下水内郡栄村でパフォーマンス公演を行う。今年5月末の地震を見舞うため、住民に電話したのがきっかけ。7年前に訪れた保育園などを回る予定で、「会いに行くのを楽しみに待ってくれている。また、みんなの笑顔が見たい」と再会を待ちわびる。

11年4月上旬から半年間の「日本一周・風船大道芸の旅」を行った矢野さん。真っ先に向かったのは、同年3月12日の県北部地震の被害が生々しく残る栄村だった。

村の北信保育園や役場などで公演し、その最中に何度も強い揺れを感じた。園児はその度に泣きわめいた。けなげになだめていた保育士は、園児のいない場所で「正直、逃げ出したい。けれど逃げ出したら誰が子どもたちを守るんだろう」と泣いて本音を明かした。毎日、地震におびえながら生活していると知った。

「こんな状況でパフォーマンスをしていいのか」という思いが、頭の中で渦巻いた。だが、子どもたちは公演を見て目を輝かせ、大人は「楽しい時間をつくってくれてありがとう」と感謝の言葉を掛けてくれた。「こっちの方が勇気をもらった」と彼らの笑顔が今も心に残る。

その後、5回ほど訪れ、状況が落ち着いてからはメールや手紙を送り合っている。今年5月25日夜、県北部を震源とする地震で、村は震度5強を観測。心配して住民に電話をかけ、4年ぶりに村での公演を決めた。高齢者総合センターデイサー ビスや保育園などで公演し、世話になった住民との会食も予定している。

保育園では当時の保育士が全員そろっているという。7年前はバルーンアートだけだったが、マジックやパントマイムの要素も加わり進化した芸に「びっくりするんじゃないかな」と反応を期待する。当時、年長児だった子どもたちは今やもう小学5年生。集合写真を手に「この子たちとも会えればいいなあ」。栄村に行く日を指折り数えて待っている。

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