新規就農者8年で52組 富士見町

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富士見町が2010年から取り組む新規就農者の誘致が、今春までの8年間で52組65人の移住、定住につながったことが町のまとめで分かった。うち30組が菊やレタス、ブロッコリーの栽培農家として独立したほか、親から農業を受け継いで町に定着した若者も7組いる。町は「産地を維持し、新たな品目にも挑戦するなど農業に活力が出てきた」と手応えを感じている。

人口減や若者の町外流出などで農業者の高齢化、後継者難が進み、基幹産業の衰退が危ぶまれる中、10年から対策に着手した。

町外から農業を志す人を集める移住策として、就農希望者に農地と住居、指導者を紹介し、国が年間150万円を支給する給付金制度を使いながら町内で農業を始められる「新規就農パッケージ」制度を新設。併せて、雇用を創出する農業法人の誘致に注力してきた。

一方、定住策では農家を継いだ若者に一時金(48万円)を支給。町外へ移り住んだ人を定年退職を機に呼び戻す帰農支援も17年から始めた。大手農業法人が未経験者を研修指導して自立を支援し、地元定着を後押しする力も大きい。

町内への定着は年平均7組。単身で移住し町内で結婚した若者もいて、9人の子どもが誕生した。町産業課では「地域の中に溶け込もうという意欲があり、住民との交流も深まっている。地域のために働く姿に、将来は地域の推進力になってくれるだろうとも感じる」と見守る。

農業は民間企業の雇用環境の変化に影響されやすく、就農希望者が減少する時期もあるが、来年に向けては大手飲料メーカー・カゴメが町内で新たに観光農園事業を開始。数十人規模の地元雇用を予定しており、町は「ハローワーク機能を強化して地元高校生の就農、首都圏での就農PRなど人材確保に尽くしたい」と意気込んでいる。

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