2018年06月25日付

LINEで送る
Pocket

じめじめとした暗い場所に生えるイメージが強い苔(こけ)だが、最近、若い女性を中心に人気となり、苔玉や苔テラリウムなど、家で鑑賞できる苔がブームなのだという。どんなブームが来るか想像もできない世の中になったものだ▼思い返せば10年ほど前から苔玉作り体験を取材する機会が増えた気がする。近年では盆栽愛好家も高齢化し、重たい大鉢作品をつくるのが体力的に困難で、苔を使う小品盆栽を手掛ける人が増えたと聞く。ともあれ苔には人を引き付ける魅力があるのだろう▼昨年の信州DCでは女優の吉永小百合さんを起用したCMやポスターが話題になった。そのロケ地「苔の森」は茅野市郊外(南佐久郡佐久穂町)の白駒の池周辺に広がり、CM効果もあってか訪れる観光客が大幅に増えたという▼植物学的にみると、狭義では苔類や蘚類、ツノゴケ類の総称とされるが、素人には何のことやらさっぱり。地表や岩の上にはいつくばるように成長して広がる「植物的なもの」というほうが、何となく理解しやすい▼日本に自生する苔は約1700種。北八ケ岳山麓は519種が自生するという「苔の宝庫」だ。乾燥地帯が多い国から来る外国人には、苔が広がる光景は神秘的に映るようで、山梨県の青木ケ原樹海や石川県の苔の里などは近年、外国人旅行者にも人気。苔を観光資源として活用する動きは全国的に広がりを見せているようだ。

おすすめ情報

PAGE TOP