県消防学校 山岳救助科を新設

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岩場で滑落した要救助者をロープを使って引き上げる消防隊員=6月29日、長野市

県は、消防隊員の山岳救助技術向上を目的に県消防学校(長野市)に専科「山岳救助科」を新設し、36人の隊員が6月29日までの3日間、同市内で救助訓練を行った。県消防防災ヘリによる救助体制が整わない中、地上からの救助活動が増えていることなどを受け、専門的な技術を習得できる専科を設けた。

専科新設の背景には、遭難者の増加や防災ヘリ墜落に伴う地上からの救助機会の増加などの要因がある。昨年3月の墜落後1年間に地上から出動した遭難は98件あり、前年同期比で28件増加。昨年7月に行われた県警や県内13広域消防本部による合同会議で、消防隊員の技術向上が課題だとの意見も上がり、専科の設置につながったという。

山岳救助科は、隊員になったばかりの消防隊員が通う初任科とは異なり、現場で活躍する隊員が山岳救助に特化した技術を習得する。今年度は3日間の日程で実施。座学や実技で専用の資機材やロープの設置方法を学んだ。

29日には長野市内の岩場で、滑落した要救助者を引き上げる訓練を実施した。高さ10~15メートルの岩場で、登山者が滑落したとの想定。県警山岳救助隊らを講師に、隊員が下降し、脚にけがを負った要救助者を背負って引き上げた。「ロープよし」「引けー」などを確認や指示の声を掛け合って訓練した。

参加した諏訪広域消防本部の小山和也消防司令補(38)は「山岳特有の救助技術があり、習った基本訓練を重ねることが大切だと感じた。技術を本部内で広げ、地上からの救助に役立てたい」と話していた。

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