2018年7月2日付

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製造業の現場はもちろんのこと、日常生活の中でも料理の中で塩や砂糖の量を測ったり、洗濯で洗剤の量を加減したり、体重の増減に一喜一憂したりと、身の回りに「測る・量る・計る」ことは山ほどある。家の中では多少大ざっぱなさじ加減でも許されるが、商品となるとそうはいかない▼計量記念日(11月1日)が経済産業省4大記念日の一つになっているように、計量する=はかることは産業の根幹といっても過言ではない。岡谷蚕糸博物館で開催中の収蔵品展「カイコも、繭も、糸もハカル。」は、日本の近代化を支えた製糸業の「はかること」に着目した展示で面白い▼繭の取引で使われた折り畳み可能な木製の升、糸の太さを測る検位衡、蚕種業者が使用した繭の雌雄鑑別器、繰糸時に糸の太さを測る繊度感知器など、養蚕から製糸までさまざまな現場で用いられた秤など80点を展示している。県の有形民俗文化財指定の所蔵品も多い▼今回の展示を見て、ぜひ子どもたちに見てほしいと感じた。大人が見ても面白い展示だが、明治から大正、昭和初期と日本の近代化を支えた製糸業発展の土台にある先人の創意工夫を肌で感じてもらえればと思う▼繭のわずかな重さの違いで雌雄を分ける鑑別器など、一見おもちゃのような道具に、ものづくりの原点を感じることができる。展示は9月2日までなので、夏休みに少し時間を作って見学してほしい。

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