IoT技術で産業創出へ 伊那市が推進協設置

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伊那市は、あらゆるモノをインターネットでつなぐ「IoT(インターネット・オブ・シングス)技術」を使った新産業の創出や人材育成の取り組みを始める。当面は「スマート農業」「ドローン活用」「ICT教育」をテーマに先駆的な仕組みを構築し、農林業や教育などの地域課題の解決、新たなビジネスチャンス創出などの産業振興に結び付けたい考え。11日に、産学官が協働で具体的な方策などを示すビジョンづくりに取り組む市新産業技術推進協議会を設置。市役所で初会合を開き、白鳥孝市長が諮問した。

地方創生の取り組みの一環。ビジョンは2018年度から5年間を計画期間とし、技術革新を活用した地域課題解決や新産業創出などの具体的な方策、事業計画などを盛り込む。これをもとにテーマごとの実証実験を行い、課題解決のほか、製品技術と活用ノウハウのパッケージ化による事業展開などを図る。

協議会は信州大学や各分野に関係する企業、各種団体などの関係者で構成。テーマごとに分科会を設置する。今年度は準備作業として市の産業構造の特色や現状を調査。ビッグデータの活用などによる地域課題の分析も行い、来年度にビジョン素案の具体的な策定作業に入る。

スマート農業は、全地球測位システム(GPS)やインターネットを活用し、農業機械の自動運行やデータ活用型の営農管理などを想定。特に山間地など条件の不利な地域農業に関する先駆的モデルを確立し、担い手不足や遊休荒廃農地の解消と「儲かる農業」を目指す。

小型無人機(ドローン)は、南アルプスのニホンジカによる食害対策に活用。生体調査や植生調査のほか、シカが嫌う音波を使った囲い込みなどの方法を模索する。

情報通信技術(ICT)を活用した教育は、小規模校のデメリット解消のほか、学校、家庭、地域の切れ目のない個別学習支援や自立的な学びを提供する教育システムを構築し、先進的な技能習得を目指す。将来的には対象分野の拡大も検討する。

協議会の初会合では、白鳥市長が18人を委員に委嘱。市政策委員の栗林秀吉さんを会長に互選した。白鳥市長は「伊那市をつくる第一歩として協議会が機能することを期待している。課題解決と地域活性化に向けた新技術の導入について協力してほしい」と呼び掛けた。

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