県立歴史館で高校野球企画展 諏訪蚕糸も紹介

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「SUWA」の文字が目を引く諏訪蚕糸学校の生糸製のユニホーム(復元品)

夏の甲子園大会が今年で100回目となることを記念する企画展「信州の野球史 夏」が、千曲市の県立歴史館で開かれている。県内での野球の広がりや、1930(昭和5)年の甲子園で準優勝した諏訪蚕糸学校(現岡谷工業高校)などの活躍を当時の写真や新聞記事など50点余りの資料で紹介。戦前強豪県として知られた長野県の強さの背景には、全盛だった製糸業による経済的な支援があったことも解説する。29日まで。

同館によると、野球は鍛錬の意味合いが強かった柔道や剣道に代わる「楽しめる運動」として受け入れられ、急速に広まった。諏訪蚕糸は昭和4~5年に台湾遠征を行い、生糸製のユニホームを着用した。当時、全国的にも珍しかったという。歴史館は5年前に開いた野球の企画展で、諏訪地方で生産された生糸でユニホームを復元。今回も遠征時の映像などとともに展示した。

大正~昭和初期の甲子園では諏訪蚕糸のほか、1928(昭和3)年優勝の松本商業(現松商学園)など県勢が活躍した。歴史館によると、強さの背景には長野師範学校出身の教諭による熱心な指導と、当時の製糸業者による手厚い支援があったという。諏訪蚕糸の台湾遠征は片倉製糸場など地元製糸業者の後援により実現。片倉製糸場は1921(大正10)年ごろ、松本商業のグラウンドを造成した記録が残る。

企画展を担当した西山克己考古資料課長は「絹がもたらした莫大な利益を地域に還元していた」と、高校野球の発展に製糸業者が果たした役割を強調する。「当時の県内校の強さや野球の盛り上がりに触れてほしい」と来館を呼び掛けている。

入館無料。開館時間は午前9時~午後5時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは同館(電話026・274・2000)へ。

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