長谷の自動運転バス実証実験 モニター結果報告

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国土交通省は30日、伊那市長谷の道の駅「南アルプスむら長谷」周辺の公道で2月に実施した自動運転バスの実証実験について、地元関係者らで構成する地域実験協議会に結果を報告した。利用した市民モニターへのアンケートでは、自動運転車導入の賛否について「賛成」「まあ賛成」と答えた人は乗車前に比べて乗車後は10ポイント上昇し69%に達した。国交省は「じかに乗車体験することで自動運転への信頼性が増すことが見受けられる」とした。

実証実験は2月11~15日の5日間実施。ドライバーが運転席から監視して往復約5キロを走行する「レベル2」と、係員が助手席に座るのみで運転席は不在の「レベル4」を行った。市民モニターは「レベル2」に乗車し、小学生を除く154人がアンケートに答えた。

自動運転の技術について乗車前は「信頼できる」「やや信頼できる」は37%だったのに対して、乗車後は45%と8ポイント上回った。自動運転への期待として75%が「高齢者などの移動支援」、66%は「過疎地における公共交通機関の代替」を挙げた。

自動運転サービスが導入された場合の外出機会、範囲の変化についても、65%が「増える」「立ち寄る地点が多ければ増える」と回答。国交省は「70代以上で増えると答えた人の約4割が将来の日常的な移動に対して不安を感じており、自動運転車の導入により、高齢者の外出を促すことが期待できる」とした。

実験車両の乗り心地について8割は「乗車中のヒヤリはなかった」とする一方で、自動運転の懸念材料として73%が「交通事故の発生」、62%が「交通事故の責任の所在が不明確」を挙げ、「サイバー攻撃」「自動運転車の暴走」も各60%にのぼった。

5日間の実験では、すれ違いや路上駐車の回避、交差点への進入などで計16回、自動から手動に運転を切り替える場面があった。また、自動運転バスは25キロの低速走行のため後続車の追い越しが計17回あり、協議会には待避する場所など、道路環境についての課題も示された。

国交省は今年度、伊那市長谷を含む2017年度に実験を行った全国13カ所のうち5~6カ所で、1、2カ月程度の長期の実証実験を計画しているが、具体的な地域や日時などは未定だという。

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