2018年08月02日付

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善悪の判断、自律、正直、誠実、節度―。今年4月から小学校で教科化された道徳の授業で、教えなければいけない「徳目」とされる22項目の一部。文部科学省の検定が必要な教科書を使い、成績評価される点が昨年までとは違う。教科化スタートから1学期が経過した。これまでとの違いはあったのだろうか▼教科としての道徳は戦前の尋常小学校における修身からという。終戦後の1958年からは特設道徳として1週間に1時間、教科外活動として実施されてきた経過がある。60年の時を経ての教科化だ▼道徳授業の頻度はこれまでと同様に週1時間。「考え、議論する」を重視し、低学年は「してよいこと、ならないこと」、高学年は「自己の生き方を考え、主体的判断で行動し、自立した人間として他者とよりよく生きる道徳性を養う」などを狙いとしているという▼ただこれらは、既存の道徳授業および全ての教育活動の中でも教えられてきたのではなかろうか。学校のみならず家庭や地域社会においても同様で「今なぜ教科化か」の疑問は残り、国の検定が必要な教科書が使われる点が気にかかる▼いずれにしても動き出した教科化。善悪の判断や正直、誠実などの項目に沿って進むのだろう。少なくとも将来「記憶にございません」など、ごまかしの常套句で人を煙に巻こうという不誠実で不正直な大人が出現しないだけの成果は得たいものだ。

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