飯島町と東京大、JA 農業や教育で連携協定

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協定書を手にする下平洋一町長(左)と宮下直教授(中)、御子柴茂樹組合長=飯島町役場

飯島町と東京大学大学院農学生命科学研究科(東京都)、JA上伊那は6日、町の農業発展や大学等の教育・研究推進のための相互連携協定を締結した。同科が町内で行う絶滅危惧種のチョウ「ミヤマシジミ」とソバの研究を推進し、その成果を地域に還元する内容。同日、町役場で開いた締結式で、下平洋一町長と同科生物多様性科学研究室の宮下直教授、同JAの御子柴茂樹組合長が協定書を取り交わした。

ミヤマシジミは環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されているチョウ。全国的に姿を消し「危機的な状況」(宮下教授)というが、町内には相当数の生息地が残されているといい、同科は2016年から町内で生態調査に取り組んでいる。また昨年からはソバの研究にも着手。信州そばの主要品種「信濃1号」の原種育成地である町内でソバの結実と訪花昆虫の関係についても調査している。

協定書には▽現場での農学・環境学等の学術的な事項▽町や周辺地域の農林業振興対策の推進▽学生の現場教育の推進▽講演、公開講座等の実施―などに関する連携・協力事項を明記。期間は3年間で、3者の合意により更新することができる。

締結式で宮下教授は町内での研究の経過を報告した。結実の多くを昆虫に依存するソバについても他地域より高い割合で実が付く調査結果が出ているといい「飯島は自然環境に恵まれたまち」と断言。協定を通じて「作物の生産と生物多様性、自然環境の保全の両立を目指した地域づくりに少しでも貢献したい」と意欲を示した。

協定書を交わした下平町長は「(ミヤマシジミを)町のイメージアップにつながる大きなシンボルとして情報発信し、研究成果をフィードバックしてもらうことで将来にわたり保全したい」と歓迎。御子柴組合長は「研究成果はソバ作りに生かせる。自然との共生の地域として上伊那の農業が注目されれば」と期待した。

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