呉秀三と精神障害者 17日から映画上映

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映画「夜明け前―」をPRする関係者

諏訪地方の住民有志でつくる「すわこ文化村」は、17日から諏訪地方と塩尻市の5カ所で、日本の精神医学・医療の草分けとされる呉秀三(1865~1932)の生涯と、近代日本が歩んだ精神科医療と精神障がい者の歴史をひも解くドキュメンタリー映画「夜明け前 呉秀三と無名の精神障害者の100年」を上映する。諏訪地域障がい福祉自立支援協議会が後援。

1918(大正7年)、東京大学医学部精神科の教授だった呉秀三は、全国の精神疾患者がどのように扱われているのか調査した報告書「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」を発表。当時、多くの精神障がい者は自宅の「座敷牢」に幽閉されており、呉はそうした状況の改善のため奔走した。

呉の報告書発表から100年を経た現代でも、精神病に対する誤解や偏見、差別に起因する監禁事件などが起きている。映画では、現代の精神障がい者の問題にはどのようなものがあるか、呉の生涯や残した論文から何を学ぶのか、呉秀三の研究者や座敷牢問題の調査を進める大学教授らのインタビューなども交え、近代日本が歩んだ精神科医療と精神障がい者の歴史を省みる。

映画は精神障害者の医療や福祉改善に取り組む「日本精神衛生会」と、障害者福祉を支える「きょうされん」(旧共同作業所全国連絡会)が、報告書発表から100年を機に製作した。すわこ文化村では、「国民の無関心が国の無施策を助長している。精神障がいに対する理解を深めてほしい」(毛利正道代表理事)と上映を企画。精神障がい者社会復帰支援センター「虹の家」=岡谷市長地小萩=の武田三男施設長は「精神障がいは現在では、適切な治療をすれば良くなることを知ってほしい」と話している。

上映日程は次の通り。参加費は一般1000円、障がい者手帳を持っている人・大学生は500円、高校生以下無料。上映(66分)に続いて、参加者による意見交換もある。

▽17日=午後7時~、富士見町コミュニティプラザAVホール▽18日=午前10時~、岡谷市諏訪湖ハイツ▽19日=午後2時~、諏訪市いきいき元気館交流ひろば▽20日=午後7時~、塩尻市総合文化センター▽21日=午後2時~、茅野市中央公民館

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