戦中戦後の図書常設展示 伊那市創造館

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上伊那図書館が所蔵していた戦争関連の本が数多く並ぶ常設展示

伊那市創造館(旧上伊那図書館)は、館内の上伊那図書館歴史資料室で、戦争に関連した図書を常設展示している。太平洋戦争中に出版し国民の戦意を高揚させた書籍、終戦直後に使われた墨塗りの教科書などを並べ、戦争という時代に踊らされたありさまを伝えている。

2階展示室の奥にある資料室に入り、すぐ右手の階段を上ると、「祖国のために」「勝利の道」などと軍国主義に傾倒した本がずらり。いずれも図書館が所蔵し、「僕の兵器学」といった子どもや母親向けに書かれた本も多い。戦争に関わる50冊の書籍名が並ぶ「昭和19年度購入図書目録」も展示している。

「戦後、敵意をあおる本は処分されることが多く、これほど残っているのは珍しい」と学芸員の浜慎一さん。終戦直後に進駐軍が図書館に滞在することになると、職員は対象になりそうな本約400冊を館外に隠したという。

浜さんは「本を守ってくれた職員のおかげで当時の状況を知ることができる。戦争の時代を物語る本は、今を生きる私たちに平和とは何かを教えてくれる貴重なもの」と話した。

戦時中から終戦後の教科書も展示。戦時色の強い部分を墨で塗ったり、破いたりした教科書を、墨塗りのされていない教科書や戦後刊行された教科書と比較できる。

観覧無料。開館時間は午前10時~午後5時。徴兵検査の会場や軍服工場として図書館が使われていた様子を紹介するパネルや、開戦・終戦時の新聞、進駐軍がサインを書き残した本棚も展示している。問い合わせは市創造館(電話0265・72・6220)へ。

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