防災行政無線の戸別受信機設置急増 茅野市

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防災行政無線と区内放送の両方を聞くことができる戸別受信機。茅野市の各家庭で普及が進む

西日本豪雨で防災行政無線が聞こえなかったとの声が相次いだことを受け、家の中で放送内容を確認できる戸別受信機に注目が集まっている。茅野市では東日本大震災以降の防災意識の高まりや市の手厚い補助制度で急速に普及し、市内の約1万2200世帯に設置されている。全世帯数に占める普及率は52・9%に達した。一方、自ら情報を収集して行動する意識の大切さを指摘する声もある。

同市には、屋外のスピーカーから防災行政無線を伝える屋外拡声子局が185カ所に設置されている。ただ住宅の機密性向上もあり、豪雨時には放送内容が聞き取れないといった課題を抱えていた。市は防災行政無線のデジタル化に合わせ、各区が区内連絡用に運用する放送設備の更新や新設に合わせ、区や自治会で組織する自主防災組織に補助する形で戸別受信機の普及促進に乗り出した。

2013年度から5カ年の集中投資期間の補助額は、公民館に設置する放送施設(親機)の整備は110万円以内、各世帯に配備する戸別受信機(3万5000円)は1台当たりの1万5000円とした。現在は親機が60万円以内、受信機は同額の1万5000円以内を助成している。

戸別受信機は高さ15センチ、幅19・6センチ、奥行き6センチ。区内放送と防災行政無線の両方を聞くことができ、それぞれ5回分の放送を自動録音する機能がある。聞き逃しても再確認できるのが特長だ。FMラジオを聞くこともできるが、自動で区内放送や防災行政無線に切り替わる。

市防災課によると、戸別受信機の導入台数は13年度以後に約3倍の1万2247台に急増。自主防災組織97団体のうち、80団体(82・5%)が導入済みか年内導入予定だ。13年度以降に約40団体が配備しており、未整備は小規模な集落が多いという。「活断層や土砂災害の危険箇所のある地域にはほぼ普及した」(同課)としている。

行政の情報伝達手段が充実する一方、同課の柳沢正広課長は「 市の 防災行政無線は避難を判断する材料の一つに過ぎない」と指摘する。インターネットの茅野市防災気象情報や防災メール、テレビやラジオなどから情報を収集し、一人ひとりが自らの命を守る行動を起こす必要を訴える。

市では、事業所や別荘オーナー向けに防災行政無線のみが受信できる戸別受信機(3万円)の販売も行っている。

問い合わせは、同課(電話0266・72・2101、内線182)へ。

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