樹種に見える弥六の心 進徳の森で現地講演会

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中村弥六の遺徳を学んだ高遠町図書館の進徳の森講演会

伊那市の高遠町図書館は25日、同市高遠町東高遠にある進徳の森で初めての現地講演会「進徳の森を訪ねてみよう」を行った。市内外から約40人が参加。県林業総合センター(塩尻市)林業専門技術員の小山泰弘さんを講師に、高遠町(現伊那市)出身で、日本初の林学博士、中村弥六(1854~1929年)の遺徳に触れながら、進徳の森の植生を学んだ。

進徳の森は1911(明治44)年、中村家の墓所があった峰山寺周辺が大雨で崩壊したことから弥六が周辺の土地を購入。当時は珍しかった外国産の樹木を農林省林業試験場から移植した。面積は約40アールで、胸高直径1・2メートルを超えるヒマラヤスギや樹高35メートルを超えるユリノキなど6種類46本の外国産樹木とコナラやケヤキ、ホオノキなど在来の樹木が成長している。100年を超える年月で成長した「進徳の森」は、外国の樹木の生長を知るモデルとして貴重といえ、今年5月に日本森林学会の「林業遺産」に認定された。

小山さんは講演で、弥六の略歴や森を整備した経緯を説明しながら、外国産樹木の特性を解説。「ヒマラヤスギは急傾斜地に生えるので、土砂崩落を防ぐのに適している。樹種を見ただけでも弥六の意図がうかがえる」と説いた。樹高35メートルを超えるユリノキにも触れ「これだけ大きな木は国内でも珍しい。あまり知られていない名所なので、多くの人に進徳の森を訪れてほしい」と話していた。

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