2018年08月26日付

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パスが尖っていて、うまくつながらない選手がいる―。ラグビーの元日本代表、平尾剛さんが対談本の中で語っている。指導する学生の一人で同学年の中でも技術は高い。しかし彼の放るパスはうまく通らないことが多いのだという▼ボールの重量は変わらないのに、受け手が“重い”と感じるようなパスで、平尾さんはこれを「尖った」と表現している。いかにいいタイミングでボールを投げても、精度の高いパスにならない。味方がキャッチしやすいよう配慮して放ることが重要なのだという▼競技力と共に人間力も育む。常に相手を思いやる気持ちが大切なのだろう。それはグラウンドの外に出ても同じだ。対談相手の武道家、内田樹さんは、グラウンドで育てた能力や発見した法則をグラウンドの外でどう生かしていくか、それこそが一番大切だと説く▼熱戦が続くアジア最大のスポーツの祭典、ジャカルタ・アジア大会。2年後に迫った東京五輪に向けて日本勢の連日の活躍は明るい話題だろう。ところが、これに水を差すような残念な不祥事が起こった。男子バスケットボールの代表4選手による買春行為である▼公式ウエアのまま歓楽街に繰り出した選手らは、日本代表としての自覚のなさを糾弾された。厳しい練習で得た経験をコート外でも生かすことはできなかったか。独りよがりのプレーで大きな代償を払うことになった。そんな気がする。

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