原節子さんに焦点 今年の蓼科高原映画祭

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日本映画界の巨匠、小津安二郎監督(1903~63年)が晩年10年の仕事場にした茅野市で行う「第19回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭」の組織・実行合同委員会の初会合は19日夜、市役所で開いた。「東京物語」(53年)などの小津作品に出演し、昨年9月に亡くなった女優の原節子さん=享年(95)=に焦点を当てる方針を決定。映画祭の骨子や、蓼科高原にある「小津の散歩道」を生かして誘客を図ることを確認した。

映画祭は9月24、25日、茅野市民館と新星劇場を主会場に開く。小津監督が描き続けた「家族」をテーマに上映作品を選定する。小津作品は、「小津が描いた原節子の輝き」と題し、原さん出演の「晩春」(49年)と「東京暮色(ぼしょく)」(57年)を上映予定。ゲストは、共演した司葉子さん、有馬稲子さんを軸に調整し、小津組プロデューサーで映画祭最高顧問の山内静夫さんと往時を語る。

このほか、諏訪地方でロケが行われた横浜聡子監督の「俳優亀岡拓次」、信州諏訪ご当地映画製作委員会の「タロット探偵ボブ西田」をはじめ、第39回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した是枝裕和監督の「海街diary」などの話題作を上映したい考え。監督や俳優の舞台トークやロビーでのミニセミナー、短編映画コンクールなどのイベントも行う。

「小津の散歩道」は、小津監督が盟友の脚本家、野田高梧さんと作品の構想を練った散歩道。JRなどが来年展開する全国的な観光キャンペーン「信州デスティネーションキャンペーン(DC)」に先立ち、ガイド付きで散歩道を案内するプレDCツアーを7月下旬から始めたい考え。映画祭のフリーパス券も発行する。映像文化を育んだ蓼科の魅力を発信し、首都圏からの誘客につなげる。

初会合には役員約20人が出席。組織実行委員長の柳平千代一市長は「20回の節目に向けた重要な年になる」と語り、チケットの売り上げ増加を課題に挙げた。その上で、小津監督や蓼科高原ゆかりの俳優、中井貴一さんとの関係継続に取り組む姿勢を強調した。

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