2018年09月07日付

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2020年に開催される日本にとって2回目の夏季五輪「東京オリンピック」。開催まで2年を切ったが、ここにきて「ボランティアが集まらない」と問題になっている。猛暑の期間、過酷とも言える労働を課せられるのに手当はない「やりがい搾取」などと悪い評判が立ち、延べ11万人というボランティアが集まるか先行きは不透明▼阪神淡路大震災が起きた1995年は「ボランティア元年」と言われるが、そもそもボランティアとは何なのだろうか。行く行かない、いつ行きいつ帰るなど、基本的に自分の意思で自由に決められるのがボランティアだ▼それゆえ自分中心の取り組みに陥りがちになる。「正しいことをする」ではなく「好きだからやる」という気持ちが大切で、「しなければいけない」という正義感や責任感にとらわれすぎると、かえってあつれきが生じてしまう▼「ボランティアができないのでせめて寄付を」という人がいる。しかし寄付行為もまた、ボランティアの一つの形。寄付文化が根付いた米国は、一人当たりの年間寄付額が日本の数百倍にもなるそうだ▼かつて森喜朗元首相の教育改革に関する私的諮問機関で学校での罰則のある「奉仕活動の義務化」が提唱されたことがある。自分では行動せず安易に公務員たたきを繰り返す人もいる。本当の意味でのボランティアとは何なのだろうか。考えたところで答えを出すのは難しい。

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