旧制伊那中4回生の桜 惜しまれつつ1本伐採

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同窓生によって伐採される旧制伊那中学校4回生が植えた卒業記念の桜

伊那市山寺の伊那北高校の正門へ続く通学路の桜並木で、旧制伊那中学校第4回卒業生が1928(昭和3)年に卒業記念で植えた桜1本が寿命を迎え、6日、通学の安全を確保するために伐採された。90年前に植えられたソメイヨシノの老木で、同窓生で林業士の金井渓一郎さん(34)=同市平沢=がチェーンソーを入れた。

同校同窓会が設置している一般財団法人伊那薫ケ丘会と同校が、生徒の通学の安全対策で実施した。桜は根元直径最大1・1メートル。既に中央部は朽ちており、作業に携わった林業士らは「近い将来倒れる運命にあった」と話した。

伊那北高校70年史には、第4回卒業生が記念樹として桜150本を購入し、主として正門に通ずる道路脇に植えた―と記されている。年を経て並木の桜も次第に本数が減り、当時植えられたと思われるものは10本ほどを残すのみとなった。

伐採は同窓会事務局や同校職員らが見守る中で行われ、枝を払った後、根元から一気に切り倒した。先輩たちの記念樹にチェーンソーを入れた金井さんは「長い間いろんな人を見守り、見守られてきた桜で、植えた皆さんの思いを感じながら切らせていただいた。自分自身が高校時代に満開の桜の下を登校したことを思い出した」と話していた。

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