「黒曜石」テーマに秋季企画展 県立歴史館

LINEで送る
Pocket

星糞峠(長和町)の黒曜石鉱山で今年採掘された原石=千曲市の県立歴史館

縄文時代に和田峠や霧ケ峰周辺で盛んに採掘され、全国に流通した「黒曜石」をテーマにした県立歴史館の秋季企画展が15日から、千曲市の同館で始まる。本州最大規模を誇った下諏訪町と長和町の原産地や、諏訪地方の遺跡などから出土した資料約600点を展示。縄文時代に黒曜石を求めて人が集い、繁栄を遂げた信州の歴史を解説する。11月25日まで。

「最古の信州ブランド黒曜石~先史社会の石材獲得と流通」と題した企画展。今年5月の「星降る中部高地の縄文世界」の日本遺産認定に協力した同館が、縄文文化を支えた信州の歴史をPRしようと企画した。

歴史館によると、黒曜石はガラス質の成分が含まれた溶岩が急に固まってできた原石で、縄文人は加工して狩猟用のやじりに活用した。霧ケ峰周辺では約80~120万年前に噴火が頻発。縄文時代に火砕流やマグマが固まった場所を掘って採掘したとされ、星ケ塔(下諏訪町)や星糞峠(長和町)の黒曜石鉱山が国の史跡に登録されている。

企画展では、星糞峠鉱山から今年、採掘された大量の原石を並べたほか、原産地に近い岡谷市の清水田遺跡で出土した重さ約6・5キロで、村のシンボルだったとも考えられる黒曜石を展示。諏訪地方の出土品として、新潟県糸魚川市が産地のヒスイや、東海地方などで作られた土器を紹介し、全国各地との交流があったことを解説する。

歴史館学芸部の大竹憲昭さん(60)は「黒曜石を求めて各地から人の出入りがあり、物の交換があったと考えられる。信州の黒曜石が縄文文化を全国的に支えていたということ。黒曜石を分け与える心の広さが当時の信州人にあり、豊かな心を企画展を通じて示したい」と話した。

15日はオープニングセレモニーがあり、下諏訪町の青木悟町長や尖石縄文考古館(茅野市)の守矢昌文館長らが出席する。展示は午前9時~午後5時。毎週月曜(祝日の場合は翌日)休館。問い合わせは同館(電話026・274・2000)へ。

おすすめ情報

PAGE TOP