景勝地「盃流し」に大量の岩石 富士見

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1日未明、富士見町で発生した土石流で、八ケ岳登山者に「盃流し」(標高約1550メートル)の名で親しまれていた一枚岩の渓流跡も大量の石に埋もれた。同町に別荘があった犬養毅元首相らも訪れた景勝地で観光関係者らから残念がる声が聞かれる。

盃流しは、水が岩を削って造り出した景観で、富士見高原から編笠山に向かう登山道にある。平安時代の貴族が水に盃を浮かべ、流れる間に句を詠んだ遊びにちなんで名付けられたといわれる。犬養元首相は1925(大正14)年に訪れて眺めた。31(昭和6)年には犬養元首相が盃流しの名前にちなんで揮毫した「曲水」の文字も岩に刻まれた。

町観光協会が主催する八ケ岳登山でガイドを務めた石川高明さん(50)=原村=は「登り始めて1時間弱の所にあり、目印の一つとして休憩場所にもなっていた。特に岩に水がたまった姿が美しかった」という。同協会の窪田福美会長は「登山人気が高まっているだけに見られなくなるのは残念」と話す。

今回の土石流では同町境の富士見高原ゴルフコースも土石でコースの一部が埋まるなどの被害を受けた。南信森林管理署は台風25号が日本列島に近づく中、同ゴルフコース上方の切掛沢川で土石流によって変わった流れを元に戻す応急工事を3日から開始。今後は現地調査をし必要な措置を検討したいとしている。

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