2018年10月20日付

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20日まで開かれている「諏訪圏工業メッセ」。展示を見ると、何でもそうだが完成品は当たり前のように存在しているかに思いがちだが、世に出るまでに並々ならぬ苦心があったと想像に難くない。会場は創意工夫の宝庫といえる▼8月に、兵庫県加西市に本社を置く印刷会社社長の講演を聞いた。東京大学生協で販売している消しゴムの話が印象深い。同社が商品デザインを手掛け、お守り代わりにと受験生に大人気という。ケースは赤と黒の2種。「赤門」をイメージさせる赤から売れるそうだ▼社長が明かした種は何のことはない。実はケースは片面が赤、もう片面が黒の1種。赤か黒の面を向けて陳列し、赤が完売したら黒をひっくり返せば赤になる。着想に感心させられた▼創意工夫はしばしば発想の転換から生まれるもの。身近では車両感応式信号機。「おまちください」と知らせる赤の表示が白いタイプを見掛けるようになった。赤は目立つが、あせて光っているか心配になる経験を何度かした。発想の転換といえる白はとても見やすい▼きな粉をまぶした餅に黒蜜をかける市販の菓子。最近、知人の両親はビニールの包みに容器から餅を空けて食べると知った。餅にぴったりの容器に入ったままだときな粉や蜜がこぼれてしまう。最初からこうすれば気にならない。なじみある菓子ながら考え付きもしなかった。発想の転換はこんなところにも。

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