2016年05月28日付

LINEで送る
Pocket

全国的に人口減少が続く中で、地域の消防団員のなり手が見つからなくなってきているという話を聞いた。地域の代表として活動する法被姿の団員に、憧れる若者が多かった時代から、様変わりしたようだ▼総務省消防庁のまとめによると、昨年4月1日現在の全国の消防団員は85万9945人。前年比で4402人減少した。1990年に100万人を割り込んで以来、一貫して減り続けている。長野県の団員は3万5314人で、前年よりわずかながら減った▼会社勤務の人たちが増加し、車で居住自治体とは別の自治体へ通う人も少なくない。さらに団体から個を好む風潮が強くなっている若者たちが、消防団活動の意義を感じられなくなっているのではないか。団員の任務の見直しも必要だとの声も聞く▼厚生労働省は先ごろ、2015年の人口動態統計を発表した。一人の女性が生涯に産む子どもの数の推計値を示す合計特殊出生率は1.46。前年から0.04ポイント回復した。長野県も同様の回復幅で1.58だった。出生数は、なんとか100万人を維持したが、長期的に人口を維持するには必要とされる2.07にはほど遠い数字だ▼人口減少社会は、足早に進んでいる。若年層が少なくなる中で、消防団の在り方も真剣に検討する時期に来たと感じざるを得ない。高齢者福祉の充実とともに地域の防火や防災活動の視点からも重要課題に位置づけたい。

おすすめ情報

PAGE TOP