諏訪湖の実証実験2年目 シジミ試験区5倍に

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諏訪市渋崎沖に昨年度造成したシジミの放流試験区。近隣に4カ所・計1万平方メートルを増設して調査を継続する

諏訪市渋崎沖に昨年度造成したシジミの放流試験区。近隣に4カ所・計1万平方メートルを増設して調査を継続する

シジミの育つ諏訪湖を目指す実証実験で、県は30日、シジミの放流試験区を拡張して行う2年目の事業概要を明らかにした。諏訪市渋崎沖に昨年度造成した遠浅の砂浜(試験区)の近隣に、4カ所・計1万平方メートルの区画を新設して放流個体の生育・生存率調査を継続する。増設部分は砂質や形状を変えて整備。生息により適した環境を探る考えだ。

関係機関・団体とつくる諏訪湖環境改善行動会議で説明した。既設分を合わせると試験区は5カ所・1万2500平方メートルとなり、初年度の5倍の規模になるという。

実験用ヤマトシジミはこれまで、コイなどによる食害を防ぐため、かごに入れて放流してきたが、一部区画では新たに直播きを試す。異なる流入河川の河口部から砂を調達して、区画ごとに砂質を変える方針。また、初年度に試験区の一部の砂が波で削られたことから、1カ所は砂より粒が大きいれきで整備し、隣接の砂浜を守れるか検証する。

造成工事を担う諏訪建設事務所は「8月中の完成を目指す」としている。その後シジミを放し、水産試験場が初冬まで調査を続ける予定だ。

初年度の調査では、砂地の試験区に放したシジミと、近くの泥地に放流した個体との生存率に明確な差は見られなかったが、砂地のシジミの方が良く太り、人工的な砂地化が生息環境の改善に「一定の効果」をもたらすことが分かった。県水大気環境課は「異なる砂質、形状、まき方で調査を継続し、その違いで生育状況が変わるか検証したい」としている。

行動会議はこの日、湖の課題解決に向けた今年度の行動計画を決定。異常繁茂が問題となっている水草ヒシについては、6月下旬から刈り取り船と人力による除去作業を始める。

県は、2年前の実験で繁殖抑制効果が表れた春先のヒシの種子取りを、下諏訪町高浜沖で済ませたと報告。夏場に深刻化する湖底貧酸素については、専門家を交え「湖流改善による対策」などを検討していくとした。

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