分娩受け入れ縮小へ 諏訪中央病院

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産婦人科の診療体制などについて記者会見する左から吉澤院長、武井義親副院長=諏訪中央病院

茅野市と諏訪市、原村の組合立諏訪中央病院(茅野市)は17日、産婦人科の常勤医4人のうち3人が退職し、来年6月ごろから1人体制となると発表した。現行の体制に戻るまで、分娩受け入れなど産婦人科の診療を段階的に縮小していく方針で、妊産婦と患者への説明を始めた。医師確保とともに、「院内助産」に向けた体制強化に取り組むとしている。

同日、吉澤徹院長らが同病院で会見した。諏訪地域で分娩を取り扱う医療機関6施設の代表者が11月に対策会議を開いて協力を確認しており、管内の分娩件数が少子化で減少している状況から、医師退職後も現体制で「対応は可能」とする。

説明によると、来年1月に小澤梨紗子医師、同3月に青山和史部長、同6月に南川浩彦医師がいずれも自己都合で退職し、常勤医は鈴木靖子部長の1人になる。同病院では個別契約で医師を採用しているため、大学から継続的な医師派遣が受けられる状況にないという。

分娩や外来の受け入れは段階的に減らし、諏訪赤十字病院とあおぞらレディス&マタニティクリニック(以上、諏訪市)、平岡産婦人科(茅野市)、諏訪マタニティクリニック(下諏訪町)、野村ウィメンズクリニック(岡谷市)を紹介する。産科救急や産婦人科緊急手術は原則的に諏訪赤十字病院に依頼する。

鈴木部長が分娩に集中できるよう、外来や手術支援、夜間待機を担う非常勤医師の確保を急ぐ。すでに1人を確保、1人は調整中という。常勤医の確保に向けて、県の支援や大学病院などからの派遣が可能になるよう交渉する。

さらに、正常でリスクの低い分娩介助を助産師が担う「院内助産」の体制を新たに整える。助産師18人(うち2人育休中)を支援し、助産師外来や授乳相談、産後ケア、子育て相談などに取り組む。吉澤院長は「分娩数は縮小するが、母子衛生のさらなる充実を図り、地域に貢献したい」と話した。

同病院では2007年、開業や大学の医師引き揚げで産婦人科の常勤医が不在となり、1年3カ月にわたって休止した。その後、常勤医4人体制に回復し、赤ちゃんに優しい病院(BFH)の認定を受け、出産や子育てを支援する取り組みを進めていた。

諏訪地域の分娩件数は15年度2022件(うち諏訪中央病院312件)、16年度1937件(同309件)、17年度1791件(同309件)。同病院産婦人科の17年度手術件数は146件で、うち緊急帝王切開は10件。患者の地域構成比は、茅野市46・5%、県外(里帰り出産など)14・2%、富士見町11%、諏訪市8・9%、原村7・1%、山梨県3%などとなっている。

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