「ヘルプマーク」徐々に浸透 上伊那地方

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各市町村や県伊那保健福祉事務所で配布している「ヘルプマーク」

日常生活や災害時に支援や配慮を必要とする人が身に付ける「ヘルプマーク」の利用が、上伊那地方で徐々に広がっている。県が今年7月から取り組む事業で、上伊那8市町村と県伊那保健福祉事務所は9月末現在、計141個を配布した。ただ一般の認知度は低く、今後の周知が課題。伊那保健福祉事務所は「すべての人が他者に優しくなれる活動につなげられたら」としている。

義足や人工関節の使用者、内部障がいや難病、妊娠初期の人など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている人が、援助を受けやすくするために周囲に知らせるマークで、東京都が2012年に作成した。昨年7月にはJISの案内用図記号に追加され、全国に普及が進んでいる。

県はマークを携帯しやすいように縦8・5センチ、横5・3センチのストラップ状にし、赤地に白い十字とハートマークをプリント。裏面には必要な支援内容や緊急連絡先などのシールが貼れるようになっている。マークを見かけた人が公共交通機関で席を譲ったり、支援が必要な時に手を差し伸べたりすることを期待している。

希望者に1人1個ずつ配布しており、伊那市64個、駒ケ根市15個、辰野町6個、箕輪町13個、飯島町11個、南箕輪村11個、宮田村11個、中川村3個、同保健福祉事務所7個となっている。

伊那市の利用者内訳は肢体不自由者が18個と最も多く、知的障がい者11個、精神障がい者8個と続く。市社会福祉課は障がい者関係団体の会合などで利用を呼び掛け、市報に掲載。同課窓口にポスターも掲示している。

伊那市内のグループホームを利用する50代の精神障がいの女性は「人混みで気分が悪くなる時があるので、カバンにヘルプマークを付けています。外出時に気分が悪くなったらマークを見て、優しく声を掛けてもらえたらうれしい」と期待する。

同保健福祉事務所の宮城清幸福祉第一係長は「マークを携帯するだけでは機能しない。マークを見た周囲の人たちが思いやりの心で手を差し伸べなければ。マークをシンボルに、ノーマライゼーション社会の構築を目指したい」と話している。

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