諏訪湖リアルタイム観測S 実証実験に手応え

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諏訪市内外の企業、信州大学、諏訪湖漁業協同組合が連携し、2018年夏から続けた諏訪湖内の観測データをインターネット上でほぼリアルタイムに確認できるシステムの18年内の実証実験が終了した。観測データの蓄積、発信、活用に向け、改善点を洗い出し、19年以降の取り組みにつなげていく。産学官連携で中心的な役割を担った金型成型の旭(諏訪市湖南)の北澤敏明会長(66)は「十分にいける感触を得た」と実験の成果に自信をのぞかせた。

実証実験は諏訪地方の諸課題にIoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)の技術を利用して解決を図る「スワ・スマート・ソサエティ 5・0(SSS5・0)」の具体的な取り組みの第1弾。18年8月6日から12月20日まで諏訪市の諏訪湖ヨットハーバーから約1・8キロ沖合で水深約50センチの水中に測定器を固定し、溶存酸素量(DO)、水温、濁り具合(濁度)を調べた。太陽光発電で充電したバッテリーを電源に使い、常時測定して1時間ごとにデータをインターネット上で公開するシステムを組んだ。

実験中は秋の日照不足の影響で電源不足となる時期があった。ネット上に公開する1時間ごとの情報発信に合わせて測定器などに電気を入れる機能を追加した。 常時測定から必要時に合わせて定期的に測定する方式に切り替え、省電力化を図るなど不具合を見つけるたびに改善を続けてきた。 測定器の設置場所の近くには信大山岳科学研究所の観測地点があり、 同大で取得したデータとの整合性を検証し、 プロジェクトで得たデータの信頼度を判断する。

19年度に向けては測定項目や水深、測定回数などについて得られたデータの活用機会が多いと想定される諏訪湖漁協の意見を踏まえながら検討していく。

北澤会長は「測定データの蓄積は将来的に広く社会の中で活用されていくと信じたい。諏訪湖を舞台にしたIoT技術の蓄積は水環境の観測だけでなく、湖畔を走行する自動運転の巡回バスなどさまざまな『ことづくり』に応用できる可能性を秘めている」と振り返った。調整役を務める諏訪市は「SSS5・0」に参画を希望する企業を募集している。問い合わせは市産業連携推進室(電話0266・52・4141)へ。

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