2016年06月04日付

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北海道七飯町の山林で行方不明になっていた小学2年の男児がきのう、6日ぶりに保護された。最悪の事態も予想されただけに、心からほっとした。軽い脱水症状と低栄養状態はみられるが、命に別条はないというのもうれしいし、その生命力にも驚く▼男児が見つかったのは不明現場から6キロ離れた陸上自衛隊の演習場だった。食べる物はなく、施設の水道で水だけ飲み、夜はマットレスに挟まって寝ていたらしい。それにしても命をつないだのは奇跡的ではないだろうか▼発端は「しつけのため」とされる。両親が車で山中にこどもを下ろし、わずか5分ほど現場を離れて戻ってみると姿が見えなくなっていた。言うことを聞かないこどもを少し懲らしめる。わが子の将来を考え、よかれと思っての行為だったとしても行き過ぎた。今回の出来事がこどもの成長にマイナスの影響を与えなければいいが▼しつけとは、礼儀作法を身につけさせること。あいさつから、箸の持ち方、靴の脱ぎ方…生活のあらゆる面に及ぶ。しつけることが親の役割の一つであり、子育ての悩みにもなる。指南書もあるけれど、そもそも人間も家庭環境も千差万別だ。全てに通用するものでない▼こどもは親の姿を実によく見ている。言動も行動も。「親の背を見て子は育つ」は確かだと実感する。しつける側のしつけはきちんとできているのか。親は自らを見つめる必要もある。

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