伊那市観光、経営改善を 市議会が提言

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伊那市観光社長である白鳥孝市長に経営改善を提言する黒河内浩議長(右)

伊那市議会は23日、経営が悪化している同市の第三セクター伊那市観光(社長・白鳥孝市長)の経営改善を白鳥市長に提言した。同社は指定管理者として市が所有する宿泊施設や日帰り入浴施設、山小屋などを運営しているが、赤字が常態化。特に、多額の赤字を計上している宿泊施設の「入野谷」(長谷)と「羽広荘」(西箕輪)については同社の経営から切り離し、民間への売却や廃止を含めた抜本的な検討を求めた。

提言を取りまとめた黒河内浩議長は自らも市議会の代表として同社の取締役に就く中で早急な対応が必要と判断。昨年、所管の経済建設委員会に集中的な検討を求めた。同委は財務諸表を精査したり、関係者の事情聴取を行ったりして「突っ込んだ議論」(黒河内議長)を行い、議員懇談会に結果を報告。市議会の総意としてまとめた。

提言では、各施設が市民の福利厚生的な面を持ち合わせていることを踏まえつつ、宿泊施設については「分けて考える必要がある」と指摘。特に、入野谷と羽広荘は今後、施設の老朽化に伴う大規模改修や修繕の増加が見込まれることも考慮、抜本的な検討を求めた。同社と市観光協会や伊那谷観光局との連携強化、市長の社長兼務の早期解消なども課題に挙げた。

この日は黒河内議長らが市役所の白鳥市長を訪ね、提言を行った。黒河内議長は2006年の市町村合併後に引き継いだ施設を含めて10年以上にわたり維持してきたことを評価した上で「時代のニーズに合わなくなってきている」と強調。昨年12月の補正予算で市が2100万円の財政支援を行う事態になったことを重視し、「これ以上続けていくと市民の多額の税金を投入せざるを得ない状況に陥ってしまう。危機的な状況になる前に大なたを振るう必要がある」と強く訴えた。

これに対し白鳥市長は「これまでは福利厚生的な面が前面に出ており、それをやめるという判断は非常に難しかった」と説明。その上で、入野谷については冬季閉鎖の結果も加味して今後の在り方を検討する考えを示した。羽広荘については「みはらしファームの中核となっている。慎重に検討していく」としつつ、「建て替えの時期を過ぎているし、時代のニーズに合っていない」と述べた。

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